1級、2級合格のための勉強方法

1級、2級合格のための勉強はじめ」では、本格的に第1級、第2級アマチュア無線技士の受験勉強をする上で前提となる知識の確認、リフレッシュに役立つ書籍をそれぞれの段階に合わせて紹介しました。それではいよいよ1級、2級の合格を目指した勉強について書きたいと思います。と、ここまで引っ張ってきましたが、やることはいたって単純です。理屈を理解できるまで、解けない問題が無くなるまで問題集を繰り返すことに尽きます。ただ、どのようにして理屈を理解できるようにするかがポイントとなるわけです。普通に問題集に向き合っていても、書いてある解法が必ずしも単純、解かりやすいものとは限りません。読んでいて、「なぜ、わざわざこんな難しい解き方をするのだろう?」と思うことも。ただ、幸運なことに、複数の問題集と解法を紹介しているWebサイトなどを参照することで、これらの問題を自力で乗り越えることが出来ます。特にtake103kota2さんがブログでまとめている解法などはとても解かりやすく、理解を助けてくれるものだと思います。私も幾つかの問題で大変助けられました。

1級、2級の試験勉強は無線工学が8割、法規が2割くらいだと思います。残念ながら1級、2級の無線工学は、丸暗記だけでは合格を確実なものとすることは出来ません。やはり理屈を理解し、過去に類似した内容で出題されていない新しい問題、または変更が加えられた問題であっても対応できる力を身に着けてこそ自信がつき、試験本番で落ち着いて取り組むことが出来ます。また、合格後の自作などへの楽しみにつながります。私自身が実際に行った勉強方法は、このような感じです。

  1. 基礎からよくわかる無線工学―第1級・第2級アマチュア無線技士国家試験準拠 」を最初から最後まで通しで読みます。過去問がところどころ掲載されていますが、それら全て何度やっても正解できるようにします。ポイントは解法がわかっていても、必ず書いて計算し答を出すことで、理解、記憶を定着させることです。
    ここで鈍っている脳を1級、2級合格に必要な基本的な計算ができるよう活性化させます。つい最近まで学生だった方は問題ないと思いますが、30代後半以降の方はここで十分に脳の若返りをはかります。
  2. 第1級ハム国家試験問題集 2020/2021年版: アマチュア無線技士国家試験」の法規を先に通しで解きました。当然、多くの問題は正解できません。まずは、通しで1回。まずは、これでなんとなく脳みそに法規の内容をなじませます。
  3. 次に無線工学の章を同様に最初から最後まで、解けない問題はそのままに最後まで進めます。「基礎からわかる無線工学」を終えているので、かなりの割合で正解できると思います。
  4. 再度「第1級ハム国家試験問題集2016/2017年版: アマチュア無線技士国家試験」を最初から最後まで進めます。ただし。2回目は「解説・無線工学 2019/2020年版: 第1級・第2級アマチュア無線技士国家試験用 」を参照しながらでも、少なくともその時は理解したつもりで解答を導きだせるようにします。3回目からは、解けなかった問題には印をつけ、印をつけた問題が無くなるまで、繰り返します。
※ 通勤の合間などに、法規の問題集を繰り返します。
最後に、「第一級アマチュア無線技士試験問題集 第2集 (合格精選450題) 」に取り組みます。この時点で解けない問題は殆どないと思います。しかし、過去問のまとめ方の傾向が異なるため、戸惑う箇所があるかもしれません。そのような問題も、同様に何度やっても解けるようにします。
 
私の場合は、なるべく毎日1時間机に向かって勉強するようにしました。机に向かえない日もありましたが、おおよそ週3~5日、約1か月の勉強で1級、2級共に1回で、自己採点では1~2問間違えた程度で合格することが出来ました。
無線工学では覚えなくてはならない公式が幾つもあり、法規においても電波形式、Q符号など色々と覚えなくてはなりません。日ごろから厚い本を持ちあるけない人、トイレに公式を貼っておきたい人、用途は色々あると思いますが、私が勉強がてら作成したメモを共有します。