めざせ1級

私が1級、2級アマチュア無線技士を目指すきっかけとなったのは3級の短縮コース(養成講座)を受講した際の講師の先生がしきりに1級、2級の良さ、違いを力説されていたことと、3級の養成講座があまりにも3級の資格を取らせ、アマチュア無線人口をただ増やす為だけのような内容に大いに落胆した為です。短縮コースとはいえ、ある程度無線工学、電気物理の知識をリフレッシュできることを期待していただけに、非常に残念に思ったものです。

「これで良いのか?」と、1級、2級を取ることを決意したのが昨年2013年の9月のことです。そう、実は今この時点では、合格通知を受け取り、無線従事者免許申請の手続きを行ったばかりで、まだ免許を受け取っていません。(汗 そのうちコールサイン復活などについても書こうと思います。

さて、本題の1級、2級アマチュア無線技士の合格の為の勉強方法についてです。1級、2級ともに無線工学と法規の2つを勉強しなくてはなりません。このうち、比較的力技(暗記)で対処できるのが、法規、そして無線工学の2~3割です。無線工学においては、数学、電気物理の知識をどの程度持っているかによって、どこから始めるか、必要な勉強時間が大きく異なってきます。私は理系出身なのですが、昔に学んだ指数関数、三角関数、対数などほとんど忘れてしまっていました。何を言おうとしているかというと、人ぞれぞれどの程度覚えているか、学生の頃に何を専攻したかによってスタート地点が異なるということです。

数学の基礎知識のリフレッシュからのスタート

三角関数、対数関数、ベクトルなど無線工学で必要となる数学の知識からリフレッシュしたい方は、以下の3冊をお薦めします。元々アマチュア無線の勉強の為に購入したのではなく、国立理系を目指す子供たちに「お父さんは(数学は)絶対に負けない!解らないことがあればいつでも教えてやる!」などと言っていた手前、復習を目的にこっそりと購入したのがこの3冊です。これが図解含めよく纏められていて、ほぼ当時の状態に戻ることが出来ました。理系出身の人であれば、斜め読みするだけでOKだと思います。アマチュア無線の無線工学で求められる数学は、この3冊でリフレッシュできるでしょう。(昔の参考書と異なり、図解含め非常にわかりやすい内容で驚きました。)

 

電気回路の基礎からのスタート

「いや~、私はまだまだそんな衰えていないよ」という方、且つ電気物理を学んできていない方は、こちらを最初に一読すると良いと思います。

 


図解でわかる はじめての電気回路」 大熊 康弘 著 (技術評論社)

 

1級、2級を受験する方を対象とした本、Webサイトは、いずれもあまり親切な内容とは言い難く、「もう少し親切に書けないのかな?」と思うものが多くあります。その点、この本は電気回路の基礎を解かりやすく、学ぶ側の立場に立った1冊だと思います。「(たぶん・・・)電気回路の基礎はおおよそ理解している」つもりの方も、この1冊を手元に置いておくことで、役に立つことがあると思います。(専門学校、大学で電気物理を学んできている人は不要な一冊です。)

無線工学の基礎からのスタート

「電気物理は学んだけれど、ほとんど覚えていない」という理系出身の方は、ここからのスタートでも問題ないと思います。


基礎からよくわかる無線工学―第1級・第2級アマチュア無線技士国家試験準拠」 吉川 忠久 著 (CQ出版社)

この本には、ポイント、ポイントで過去に主題された問題が出てきます。まずは、これらの問題を解きながら、まずは最後まで読み、解き進めてください。年齢にもよりますが、一度読み、解き進めても、終わるころには最初の方の内容を忘れてしまっていたりします。少なくとも私と同じ40代後半、50代はそうでしょう。まずは、忘れてしまっている部分がほとんど無くなるまで繰り返してください。

ただ、この後紹介する問題集を進めるうえで最低限の知識を身に着けるのには十分約に立ちますが、この1冊だけでは合格への確信を得ることはできません。急がば回れ、まずはこの参考書、兼問題集に向き合いましょう。