開局手続き

開局手続き

アマチュア無線技士の資格を取得したら無線機を購入して直ぐにでも交信を始めたいところですが、無線機購入してから交信を始めるまでの間に完了しなくてはならない作業があります。アマチュア無線技士の資格をもっている方はよくよくご存知の通り、無線局としての開局手続きをしなくてはなりません。ハンディ無線機であったも同様です。

アマチュア無線局の開局申請の方法には二通りあります。1つは従来通り紙に書いて申請する方法。もう1つは、電子申請です。
申請書、および電子申請それぞれについて解説します。

申請書(紙)による開局

日本アマチュア無線連盟では、「アマチュア局個人・社団開局用紙」840円、「アマチュア局再免許用紙」390円で販売しています。この用紙には、申請方法を親切に書いたガイド、申請用紙が付属してきます。しかし、なぜか有料で販売しています。アマチュア無線人口を増やす活動を一方で行いながら、これが有料というのは微妙です。しかも、申請書フォームや親切でないにしても、記入方法などのガイドは総務省のページからダウロードできるにも関わらず。
これから開局、且つ紙による申請をする方はここから申請書をダウンロードして使用しましょう。
 
そこで、総務省の記入例の不足分を補うオリジナル記入例を作成してみました。あくまで記入サンプルですので、最終確認はご自身で行ってください。(記入内容、及びその結果については責任を負えません。)
下記は「無線局事項書及び工事設計書」の記入例です。

下記は「工事設計書」記入例です。

 

「前納申出書」の記入例です。

旧コールサインの使用を希望する場合は、「無線局事項書及び工事設計書」の備考欄に、「旧コールサイン希望」と記載し、旧コールサインも記載します。旧コールサインを希望する場合は、そのコールサインを使用していた事を証明しなくてはなりません。以前使用していたコールサインを記載した無線局免許状の写しがあれば、それを同封します。無い場合は、日本アマチュア無線連盟に「旧コールサイン調査依頼書」を送付し、その使用を証明してもらうことになります。

旧コールサインの復活手続きを行う前に、重要な事が1つあります。それは、そのコールサインが再割り当てされていないことの確認です。コールサイン(呼出符号)が使用されているかどうかを確認するには、総務省の「無線局等情報検索」を活用します。このサービスは、呼出符号、その他のパラメーターで無線局の検索ができるサービスです。まずは、「無線局等情報検索」にアクセスし、「無線局等情報検索」をクリックします。そして、以前使用していた旧コールサイン(呼出符号)を入力し、検索します。
記入方法などまとめたファイルはこちら→【開局申請書記入方法
申請書を送付する際の封筒(長形3号)、返信用封筒(長形3号)のテンプレート、記入例などをセットにしたものが、こちらです。記入方法に迷ったら参考にしてみてください。
何も見つからなければ、そのコールサインは復活させることが出来ます。自分しか使用していないコールサインを使用したい場合は、是非旧コールサインで開局してください。アマチュア無線における、ある種のアイデンティティですから。

電子申請

申請書(紙)による手続きではなく、全てをインターネットで行うことも出来ます。これは総務省が提供する「電波利用 電子申請・届出システムLite」を使用して手続きをする方法です。下記はそのトップページのスクリーンショットです。

初めての方へ」のページを見るとつぎのようなことが書いてあります。

  • いつでも
    時間にとらわれず、夜間や休日でも手続きができます。
  • どこでも
    自宅や職場、遠隔地からでも手続きができます。
  • 快適・便利
    受付窓口が異なる関連した手続きを一度に済ませることができます。

「いつでも」:仕事ではないアマチュア無線の場合、年末年始にこのサイトを利用する可能性が高いと思いますが、肝心の年末年始にメンテナンスをしていることがあるので注意が必要です。

「快適・便利」:紙による申請手続きと異なり、オンライン上で差し戻し(記載内容の修正が必要な場合など)、またそれに対する対応ができるため、時間をかなり節約することが出来ます。電子申請の一番のメリットはここではないかと思います。

この電子申請・届出システムを使用する為には最初にアカウントを作成しなくてはなりません。このシステムでは「新規ユーザー登録」より登録ができます。

手続き後に郵送でアカウント、初期パスワードが送付されてきます。オンラインショップのように新規ユーザー登録後すぐにシステムを使用できるようになるわけではないため、電子申請・届出システムの使用を検討しているのでしたら、まず「新規ユーザー登録」をいますぐ行いましょう。無線機を入手して、開局までの長く感じる時間を少しでも短くするために、ユーザー登録だけでも済ませておきます。

実際の申請手続きで迷う可能性があるのは「電波の型式並びに希望する周波数及び空中線電力」、「工事設計情報」でしょうか。1つ目については、登録する無線機のマニュアルに必ず記載がありますので、それをそのまま入力します。2つ目についても無線機の技適番号を入れるだけの簡単の入力です。

昔の政府・行政のシステムと異なり「電波利用 電子申請・届出システムLite」にはかなり親切なマニュアル「ご利用の手引き」が用意されています。(そもそも、この存在に気づきづらいのですが)この手引きをダウンロードし、読みながらの作業で簡単に手続きを完了できます。

吾輩は猫である。名前はまだない。どこで生れたか頓と見当がつかぬ。何でも薄暗いじめじめした所でニャーニャー泣いていた事だけは記憶している。