ノイズ対策 – その2

前回はTDK ラムダのRSALを使用した対策を紹介しましたが、消費電力の比較的小さい機器を対象にしたもの、そしてネットワークに対するものと、要はノイズ源と考えられる機器に対する対策です。ノイズを出しているかもしれない機器からのノイズが電源やネットワークケーブルを通して、受信環境に影響を与える可能性を最小化することを目的にしています。自宅の電源にノイズを流し込みそうな機器にはすべからく、このフィルターを間に入れて行きました。

そして、次に実施したのがアースの変更です。自宅は一軒家なのですが、電源コンセントのアースは結局ところ、家じゅうの電化製品がつながっていて、ノイズもそこから供給されていることが容易に想像できます。そこで私が取った対策は、リグをはじめとする無線専用のアースを取ることです。早い話が新たにアースを取り直すということです。もちろん、既存の場所からなるべく離れたところからアースを取ることが重要と考えました。図にしてみると以下のような感じです。これが、シャック専用アースとして引いたイメージです。
アース棒

私が使用した部材は以下になります。

1.B種用の接地棒 10mm径  x 1M
アース棒

2.電気機器用ビニル絶縁電線 5.5SQ
3.銅線用裸圧着スリーブ(B形) 5.5 

本当は、P型を2つくらいで接地棒の導線と電線を繋ぎたかったのですが、私が持っている圧着ペンチの一番大きいのがニチフのMH1だったので、妥協してB型スリーブでつなぎました。土中に埋まってしまう&毛細管現象でどうせ水分に触れるのですが、気休めに収縮チューブで保護しておきました。

アース棒接続

4.そして、もう1つ用意したのが TDKラムダのRSMN-2020
フィルター RSMN
TDKラムダ RSMN-2020 ノイズフィルタ 20A 250V 標準タイプ RSMNシリーズ NN

これをリグとコンセントの間に挿入。もちろん、このままでは露出部分もあり危険ですのでタカチのケースに入れて、以下のような形態にしました。無線を楽しむ方でしたら敢えて申し上げるような事ではありませんが、それなりに電流が流れる配線にハンダ付けはせず、可能な限り圧着端子を使用するようにしましょう。ちなみに、以下は私が在庫として常に保有している圧着端子のサイズです。ほとんどの場合、これらのサイズで対応できます。また、ニチフのMH1で圧着できるので。

1.25Y-3.5, 1.25Y-4, R2-3.5, R3-4, 5.5Y-4, 5.5Y-4, R5.5-4, R5.5-5

RSMN-2020

RSMN-2020のデータシートによると、先日ご紹介したRSALシリーズとは比較にならないくらいノイズ低減効果が高いことがわかります。一方で、価格もお高めですが・・・

RSMN-2020

これまでの私のノイズ対策の中で、このアースを別にとることと、このRSMN-2020を使用することが最もノイズ低減に寄与したように思います。この単独アースとRSMNの組み合わせが最強で、これまでが嘘のようにSレベルが下がりました。単独アースが良かったのかノイズフィルターが良かったのか。

最後に1つだけ。3PコンセントのW,もしくはNが接地側であることの確認です。具体的には、以下のコンセントに例でみてみると、ACレンジで1と2は約100V(あたりまえですね)、2と3でも約100V、そして1と3でほぼ0Vでなくてはなりません。そうなっていない場合は、配線を一通り確認した方おが良いと思います。

コンセント

「ノイズ対策 – その2」への2件のフィードバック

  1. 初めまして。
    ノイズフィルターを探していてこの記事をみつけました。
    安全のために箱に入れるというのがFBですね!
    当局も同じようにできないかなと思いました。
    そこで教えて頂きたいのですが、
    1.ケースの品番は分かりますか?
    見たところ「TW 9-4-17G」あたりかなと思うのですが…。
    2.ACコードを通す穴を両側に開けられてますが、ドリルか何かで開けるのでしょうか?
    3.ACコードとケース穴の間にACコードを通して何か挟んでありますが、これは何というものでしょうか?
    名称・品番などがあるようでしたら教えて頂ければと思います。
    工作ごとは殆どやったことがないので初心者的な質問で恐縮ですがご教示願えれば幸いです。

  2. ちょいテクおやじ

    大変申し訳ありません。コメント頂いていることに気づけておりませんでした。
    1.ケースは、TAKACHIのTWF 7-5-13Wです。
    2.ドリルとリーマーで開けています。
    3.「キャプコン」で検索していただく見つかります。使用されるケーブルの太さに合わせて選択いただく形になるかと思います。

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