ルーフタワーとアンテナの入替 その4 – プリアンプ

「ルーフタワーとアンテナの入替 その3」でHFだけでなく、UHV、VHFのアンテナも入れ替えることについて書きましたが、UHFについては同軸ケーブルにおける減衰が大きな問題となります。当然、高い周波数には、より減衰量の低いケーブルを選択することになりますが、それでも430MHz、1200MHzではかなりの減衰量になります。

例えば、一般に手に入る最も低減衰の同軸ケーブルの減衰量は以下のようになっています。現在は、8D-SFAに代わり、8D-SFA-LITEになっていますが、数値的には大きく変わりませんので、こちらを参考にしていただければと思います。

ケーブル減衰量(dB/10m)

50MHz

144MHz

430Mhz

1200MHz

5D-SFA

0.4

0.64

1.13

2.0

8D-SFA

0.26

0.43

0.74

1.34

10D-SFA

0.2

0.33

0.59

1.10

12D-SFA

0.155

0.27

0.49

0.94

このようにUHFの減衰量は非常に大きいものとなっています。アンテナを1つ、長さによっては2つ低いレベルのものと入れ替えるのと同じ程度の影響があるといえます。

UHFではある程度の減衰は避けられませんので、私は430Mhzではアンテナ直下型のプリアンプを使用しています。消えた信号は復元できませんので、特にUHFにおいてはアンテナ直下で信号増幅することが重要となります。

今回1200MHzを追加したこともあり、1200MHz用のアンテナ直下型のプリアンプを追加することにしました。プリアンプについては、430MHz用のものを購入する際に色々調べたり、評価してみた結果、川越無線のものが一番良かったのと、約2年使用してきた経験上も満足いくものでしたので、今回も川越無線のプリアンプを使用することにしました。

正直なところ、川越無線のWebページは熱いといいますか、エンジニア臭がするというか、人によっては少し不安を抱くかもしれませ。しかし、物は良いですし、コミュニケーションも普通です。以前、技術的に適当でない質問をしてしまった際も、丁寧な回答をいただきました。個人的には、川越無線のプリアン
プはお勧めです。

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他社のプリアンプ同様に、このプリアンプもSEND等で直接制御するためには添付されているコネクタを使用してケーブルを引く必要があります。私が購入したものは、キャリアコントロール、PTT、同軸給電に対応しており、且つリグも同軸給電に対応しているので、ケーブルを引く必要はないのですが、今後どのようなリグを使用するかわかりませんので、ケーブルを通しておくことにしました。

コネクタは、一般的に入手可能な 4PIN のマイクコネクタ(メス)です。以前購入したものは 3PIN だったのですが、4PINに変わっていました。ただ、実際に使用しているのは3PINだけですので、ケーブルも3芯のものでOKです。私の場合、同軸を除き、通常ケーブルのエンドを中継コネクタにしておき、ピッタリサイズのケーブルを作成のうえで、中継コネクタからつなぐようにしています。

ケーブルは、耐候性、耐熱性に優れているものが望ましいのですが、安いものはケーブルが固く取回しが不便なこともあり、少し高めではありますが私はいつも愛三電気ADS-VCTFケーブルを使用しています。電線の太さは 0.3sq もあれば十分なのですが、念のため 0.5sq のものを使用しました。

個人的には、こういうメーカーには長くビジネスして欲しい、頑張って欲しいという気持もあり、プリアンプを買うなら川越無線と決めています。実際のところ、製品に満足しているのが一番大きいのですが。

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