このWebページは、ちょいテクおやじの備忘録を兼ねたサイトです。これからアマチュア無線を始める、もしくは現在アマチュア無線を楽しんでいる方々にとってちょっとした参考資料として使えるサイトになればと思っていますが、あくまで私の個人的な備忘録です。
あまり更新していませんがブログはこちらでやってましたが、このサイトに引っ越しました。
リターンロスブリッジ その1
みんさん今晩は。ようやく冬らしい天気になってきましたね。
私は夏が嫌いで冬が好き。特に12月をこよなく愛する人間なので今が1年の中で今が一番幸せです。COP24など温暖化対策に関係するニュースが増えてきていますが、本当に危機的な状況なのだと思います。物理・化学現象の多くは、反応が一度本格化すると一気に加速します。地球環境がそうでない保証はどこにもありません。子、孫の世代に今何ができるのかを真剣に考えるべきなのでしょう。
などと真面目な話はさておき。スペクトラムアナライザを購入したので、さっそくリターンロスブリッジ(RLB)の作成をしてみました。リターンロスブリッジはCQ出版社の『改訂新版 定本 トロイダル・コア活用百科 —トロイダル・コイルの理論・製作と応用回路 』 第10章に書かれている内容を参考に作成しました。
この書籍に記載されている回路図にはアッテネーターが含まれていますが、アッテネーターは信号源によって変わりますので、ここでは省きます。(恐らく市販のリターンロスブリッジにもアッテネーターは内臓されていないのではないでしょうか。)私が作成したRLBの回路図は下記になります。自作されている方々の多くがこれと同様と思います。
今日はここまで準備をしたので、次回はケースを作成したいと思います。
スペクトラムアナライザ
みなさん今晩は。ここのところ四半期に一度のペースでしかブログを書いていない気がします。本業では頼まれて雑誌に寄稿したり、講演資料作成したり、その他色々と文章を書くことが多くあります。そのせいか、最近は帰宅すると文字を書く気力が残っていなかったりするのです。文字を書く気力はなくても、何かを作る気力やネットショッピングに気力は残っていたりするのが困りものです。
なぜ困るかというと。作る予定の物、材料(部品など)が増え、片付け、収納が後回しになり、書斎が雑然としていく。雑然としてくると、そのこと自体が何となくストレスになってくる。悪循環です。気分転換にまた何かを買い物してしまう。書いて思いましたが、ちょっとした病苦ですね。治さなくては。
それで最近勢いで幾つか購入したものの1つがこれ。
OWONのスペクトラムアナライザ XSA1015TG。勢いで買うような物ではありませんが、ついつい。家族には怖くて値段言えませんが、20万は超えていません。
(スクリーンは自分の姿が映りこんでしまったので、ぼかしてます。汗)
少し前までこのスペックのトラッキングジェネレーター付きスペクトラムアナライザを20万以下で購入するなど夢もまた夢。これまで出来なかった事が色々とできそうです。
スペックは下記のような感じです。使用感、評価結果については改めてこのブログにポストしようかと思いますが、概ねスペック通りの性能が出ています。素晴らしいの一言です。
周波数仕様 | |
モデル | XSA1015TG |
周波数 | |
レンジ | 9kHz-1.5 GHz |
分解能 | 1Hz |
周波数間隔 | |
レンジ | 0 Hz,100 Hz から装置の最大周波数 |
精度 | ± 間隔/(掃引点 -1) |
内部基準 | |
基準周波数 | 10.000000 MHz |
温度安定度 | <2.5ppm (15℃ ~35℃) |
経年劣化率 | <1ppm/年 |
バンド幅 | |
バンド幅分解能 (-3 dB) | 10Hz ~500kHz(in 1 ~10 シーケンス), 1MHz,3MHz |
ビデオバンド幅 (-3 dB) | 10Hz ~3MHz |
振幅仕様 | |
表示平均雑音レベル(DANL) | |
入力減衰率 0 dB,1Hz バンド幅分解能 | |
プリアンプ オフ |
1 MHz~10 MHz -130dBm(指名) |
10 MHz~1GHz -130dBm(指名) | |
1GHz~1.5 GHz -128 dBm( 指名) | |
プリアンプオン | 1 MHz~10 MHz -150dBm(指名) |
10 MHz~1GHz -150dBm(指名) | |
1GHz~1.5 GHz -148 dBm( 指名) | |
位相ノイズ | |
20 ℃ ~30 ℃,fc=1 GHz | |
位相ノイズ | <-85 dBc/Hz @10 kHz オフセット |
<-100 dBc/Hz @100 kHz オフセット | |
<-110 dBc/Hz @1 MHz オフセット | |
レベル表示レンジ | |
対数スケール軸 | 1dB ~255dB |
線形スケール軸 | 0 ~基準レベル |
レベル単位 | dBm,dBuW,dBpW,dBmV,dBuV, W,V |
点 | 201~1001 |
トレース数 | 5 |
検出 | 正ピーク、負ピーク、サンプル、ノーマル, RMS |
トレース機能 | クリアーライト, 最大ホールド, 最小ホールド, ビュー, ブランク, 平均 |
精度 | |
入力減衰スイッチ不確実性 | 20℃ ~30℃, fc=50 MHz,プリアンプオフ, 20dB RF 減衰,入植信号 0~39 dB |
±0.5 dB | |
絶対振幅不確実性 | 20℃ ~30℃, fc=50 MHz,RBW=1 kHz,VBW=1 kHz,ピーク検出, 20 dB RF 減衰率, |
プリアンプオフ ±0.4 dB,入力信号= -20dBm | |
プリアンプオン ±0.5 dB, 入力信号= -40dBm | |
不確実性 | 入力信号レンジ 0dbm~-50dbm |
±1.5 dB | |
VSWR | 入力10 dB RF 減衰,1 MHz~1.5GHz |
<1.5,公称 | |
トラッキング発生器 | |
出力周波数レンジ | 100 kHz~1.5 GHz |
出力電力レベルレンジ | -30 dBm~0 dBm , |
出力電力レベル分解能 | 1DB |
出力平坦度 | +/-3 dB |
最大安全反連レベル | 平均総合電力:30 dBm,DC : ±50 VDC |
入力と出力 | |
前面パネル RF 入力コネクタ | 50 Ω,N-type メス |
前面パネルトラック発生器出力 | 50 Ω,N-type メス |
10 M 基準入力 | 50 Ω,N-type メス |
通信ポート | USB ホスト, USB デバイス, LAN, イヤホンポート, VGA |
一般技術仕様 | |
画面 | TFT LCD,10.4 インチ |
重量 | 5.0 kg |
寸法(W x H x D) | 321 x 221 x 115 (mm) |
ただ、スペクトラムアナライザを入手してしまうと作りたいもの、欲しいものが増えてしまいます。例えば、周波数特性の良い50Ω終端。出来れば、DCから1.5GHzまでフラットな特性のものが欲しい。HP 909Aはなかなか入手できなさそう。いまだとKeysightでしょうか。そして、リターンロスブリッジを作成したくなります。アナログ回路の作成ではあると便利です。加えて、ちゃんとした(?)DCカットフィルターも欲しくなります。オシロで電源のノイズを調べる時はコンデンサを間にいれていますが、やはり正しくノイズを測定する為には特性の良いDCカットフィルターが欲しくなってしまいます。
スペアナを購入して一段落どころか、欲しいものが増えてしまっている。この年で物を増やしてどうかと思いますが、家族はきっと諦めているのでしょう。
ところで、私が購入したXSA1015TGには、本来オプションのEMIフィルターが標準で追加されていました。ピーク検出などノイズの確認には便利そうです。(まだ使っていません。)これらの機能についても、今後紹介していこうかと思います。
CNCでケース工作 – MRC-1
私が1年ほど前に購入したのはオリジナルマインドのKitmill SR200。これにはUSBCNCというソフトウェアが付属していて、私はこのソフトウェアを気に入って使用しています。元はEdingCNCのソフトウェア付きコントローラーをオリジナルマインドが販売しているのですが、私が購入したモデルはプローブ(正確な高さを測る)に対応していませんでした。当初は基板をCNCで作成できればと思っていたのですが、プローブが無いので思った通りに基板を切削できないのです。ダイヤルゲージ、テストインジケーターでリニアガイドなどの平行を+-0.02mmくらいまで追い込んでますが、下敷きや生基板の凹凸の影響を無視できません。5cm四方程度ならキレイに切削できますが、10cm四方になると少し辛くなってきます。これいを超えるとかなり難しい。
色々と切削しはじめると意味もなく何かを削りたくなります。今回は、ローテータ コントローラーのMRC-1のケースを作成してみました。元々ケースに入っていますが、高級感が全く無く、自分のシャックでは今一つ浮いている存在だったからです。
先日のマイク切り替え器に続いて同じケースでMRC-1のケースを作成(切削)してみました。
写真でべとついているように見えるのは切削オイルを使用しているからです。金属を削る際に切削オイルを使用するのと、しようしないのとでは大違いです。CNCで削るときは勿論ですが、手でタップを切るような時にも、切削オイルを使用するのとしないのとでは全く違います。
私が主に使用しているのは下記に2つです。
赤は塩素系なので、塩素を苦手とするものへの使用は避けた方が良いでしょう。ただし、切れ味とスムースさは抜群です。商品の謳い文句は、「豆腐のように切れる」です。ちょっと言いすぎですが、確かに使うのと、使わないのとでは段違いです。
一方で、緑は塩素を使用していないため、対象問わず安心して使用できます。ただ、赤と比較すると切れ味がかなり落ちます。一般的な切削オイルと変わらない気がします。
BASARA ステンコロリン 緑 (塩素フリー)
BASARA ステンコロリン 赤
こちらの写真はMRC-1の後ろ側のパネルを切削しているところです。
あとは、MRC-1の中身を新しいケースに移植して完成。
アルミ押し出しのケースの方が重量感も雰囲気もあり良いですね。
最近のスタートアップ、ベンチャーはオシャレなオフィスを造りますが、これは人材獲得のためであったりします。アマチュア無線実行を増やすためには、1つ1つもう少しデザインに拘ったモノが増える必要があるような気がします。デザイン的に今一つなものが多すぎます。
Eding CNCからCNC310という新しいコントローラーが出ていて、機能も充実していて買おうかどうか迷っています。これはコントローラーなので、ステッピングモーターのドライバなど追加で用意しなくてはいけません。この際だから、ステッピングモータードライバー基板を作ってしまほうか。
秋月電子でサンケン SLA7083MPRが450円で買える。モーター制御も2SK3377あたりで安く仕上げられると思うので。
一方でPWM出力にも対応しているCNC720も気になって仕方がない。中華製の安いレーザーCNCがあるのですが、このレーザーをSR200に統合したい。PWM出力があれば、それが可能なので。
ブレークアウトを兼ねたドライバ基板を作成したら欲しい人いるだろうか。いるなら多めに作るのだけど。